西洋建築-インターナショナル・スタイル

2026年8月3日

日本建築-飛鳥・奈良(神社)

時代背景 天皇中心の国作り 645年に始まる「大化の改新」の流れを汲み、天武天皇は強力な軍事政権の樹立を図りました。律令制度の整備や中央集権化を進め、地方豪族の独立性を抑えます。 大化の改新:天皇中心の国作りを目指した一連の改革 その際に彼が利用したのは、「神道」でした。「神道」を国教として定め、神社を統一的に管理することで、天皇の威光と神格化を図ったのです。 この時代、すでに仏教も伝来していましたが、古代日本の政治権力は、神々との関係性を重んじることで正統性を獲得することができたという背景もあり、仏教で ...

ReadMore

2026年8月3日

日本建築-近世寺院

時代背景 破壊の時代 戦国期は読んで字の如く「波乱の時代」でした。戦国大名たちによって繰り広げられる戦火の中で、多くの建物は失われて行きます。そのためこの時代は、新たな建築の生産というよりも、建築の破壊の時代でした。 渦中の寺院 幸か不幸か、当時の寺院も僧兵を構えるなど大名に比肩する勢力を誇っていたため、この争いの渦中に巻き込まれます。たとえば、延暦寺は信長の焼き討ちによって多くの建物が失われ、壊滅状態となりました。また東大寺は、松永久秀や三好三人衆らによる戦闘で戦火を被りました。 復興の時代 しかし16 ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋建築-イギリス・新古典主義

フランスに並んで、イギリスではその頃 背景 古典主義の逸脱 バロックからロココの時期にかけて、「正統的な古典主義」の逸脱という傾向が著しく目立つようになりました。 それに対する批判が、来る新古典主義を用意したのです。 新古典主義の台頭 そして、新古典主義は18世紀の半ば頃から「バロック」・「ロココ」を駆逐し始め、18世紀後半には、時代を支配して行きます。 啓蒙思想による裏付け この背景には、「啓蒙思想」の興隆がありました。 人々の間で、物事を「分析的」・「経験的」・「実証的」に、いわば「合理的」に捉えよう ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋建築-古代ローマ

時代背景 小さな村落から始まったローマ市 紀元前753年に誕生したローマ市は、最初こそ小さな村落に過ぎませんでした。 ヨーロッパ全域へ領土を拡大 しかし、紀元前5世紀末までにはエトルリア*などの周辺都市国家を、紀元前3世紀中頃までには南イタリアのギリシャ植民都市を支配下に置き、紀元前1世紀末には地中海沿岸全域をほぼを手中に治めます。 エトルリア:古代イタリア半島に存在した文明です。紀元前8世紀から紀元前3世紀にかけて栄えました。 異国文化を吸収 領土の拡大は、エトルリア文化や植民都市経由での古代ギリシャ文 ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋建築-ビザンティン

背景 首都『コンスタンティノポリス』の誕生 330年、コンスタンティヌス大帝は、ローマ帝国の首都をギリシャの都市ビザンティウムに遷都します。その後、この都市はコンスタンティノポリスと名を改めました。 ビザンティウムに遷都したのは、ローマ帝国が内部の政治的・経済的・軍事的な問題や外敵の侵攻に直面していたためです。東方からの侵攻に備えるために、軍事上の要地でもあったこの地が選ばれました。 西洋社会の東西分裂 395年には、帝国は東西に分裂。ローマを首都とする西ローマ帝国、コンスタンティノポリスを首都とする東ロ ...

ReadMore

前の様式

背景

近代芸術の到達点

アーツ・アンド・クラフツ運動*から始まった近代芸術運動は、当初は手工業に重点を置きながらも、デ・ステイル*やドイツ工作連盟*などを経て、機能主義にたどりつきました。

アーツ・アンド・クラフツ運動:機械生産による大量生産と標準化が進む一方で、一つ一つの製品としての質は悪化してしまいます。これに対し、手仕事や伝統工芸品を再評価することによって、製品の質を向上させることを目的としました。

デ・ステイル:芸術によって人々の生活環境を改善しようとした点はアーツ・アンド・クラフツ運動と同様ですが、デ・ステイルの場合、美的な要素だけでなく、機能性や実用性を追求することで、生産性や効率性を高めることを目的としました。

ドイツ工作連盟:これまでの芸術運動は機械産業に否定的でしたが、ドイツ工作連盟ではむしろ、産業デザインの中に芸術的な要素を取り入れて、製品の質向上を図りました。

そして1919年には、ドイツ・ヴァイマルで国立バウハウス美術学校*が設立され、合理性と機能性を重視し、無駄を省いたシンプルかつ洗練されたデザインが教育プログラムとして採用されました。かくして、機能性と美的価値の両立というモダニズム建築の思想が確立されていくのです。

バウハウス:ヴァルター・グロピウスが、「芸術と工芸は一体である」という理念を掲げて設立した学校。芸術家・デザイナー・工業家・技術者・建築家などが共同で学ぶことで、新しい時代に必要なデザインを生み出すことを目指しました。

モダニズム建築による合理的かつ機能的な設計原理は、やがて国境を超えて共通の価値観となります。また、コンクリートや鋼鉄などの近代的な材料の使用も、現代社会においては必要な要素の一つであり、これらを備えたモダニズム建築は国際的な建築様式として認知されていくのです。

そしてそれはグロピウスの理念「合理的な建築は国際的な普遍性を持つ」から由来して、インターナショナル・スタイル〈国際様式〉と命名されました。

特徴

機能主義の理念

近代工業技術の発達と普及、「事物が形そのものに先行する」という「機能主義」の理念は、建築に全世界に共通する普遍性をもたらすと期待されました。

画一性

「単純な箱型」・「大きなガラス窓」・「無装飾の壁面」を主な特徴とします。ただ、このスタイルは近代建築の普及に一役買った一方で、「画一的なデザイン」を世界各地に広めてしまったという一面もありました。

造形・表現

インターナショナル・スタイルのデザインは、「近代的な材料」及び「構造形式」から導かれる、「構法的合理性」に裏付けられていました。そのため、「鉄」・「コンクリート」・「ガラス」といった、近代の「工業製品」の使用と、「柱梁構造」の採用が前提になります。反対に、縦長の窓しか開けられない「厚い耐力壁」や「傾斜屋根」は、「非合理的」なものとして忌避されました。また、抽象主義的な観点から「装飾」も否定されます。かくして、「単純な箱型」を基本とする、「平滑」かつ「白く塗られた無装飾の壁」・「連続する窓」が定式化されたのです。

垂直・水平の構成や、単純な陸屋根

バウハウス校舎|W・グロピウス

彼らの規範となったのは、グロピウスです。「装飾を排除」し、かつ「抽象的な表現」を行いました。「ガラス」や「鉄」などの近代的な材料が、大胆に用いられています。

平板を駆使した構成

バルセロナ・パヴィリオン|ミース・ファン・デル・ローエ

この建物では、「平板」による要素的な「構成」と、「流動的な空間」が「統合」されています。

土地に限定されない様式

サヴォア邸|ル・コルビュジェ

「柱梁構造」による「単純な箱」・「ピロティ」・「水平連続窓」・「屋上テラス」など、コルビジュエの思想が最大限具現されたこの傑作は、インターナショナル・スタイル住宅の「お手本」となりました。

参考文献

西洋建築入門|著.森田慶一|東京大学出版会

建築の歴史|編.西田雅嗣・矢ケ崎善太郎|学芸出版会

西洋建築様式史|著.熊倉洋介・末永航・etc|美術出版社

美術史〈西洋〉|編・中山公男 中森義宗|近藤出版社

西洋建築史年表

日本建築史年表

2026年8月3日

西洋絵画−マニエリスム

舞台 国際的な展開 イタリアに端を発したマニエリスムは、16世紀後半には国際的な広がりを見せます。 背景 反宗教改革に乗り出す カトリック教会が「反宗教改革」に乗り出す時代、「神秘的な表現」が求められるようになります。 絵画による奇跡体験 論理を持って「奇跡」を説明することは出来なくても、絵画の世界の中でならそれは可能になるからです。 劇的な表現の追求 それはやがて古典主義の特徴である、「穏やかさ」や「荘厳さ」、「静けさ」や「バランスの重視」に対して、より「魂の根源」に迫る表現に至りました。 ミケランジェ ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋絵画−イタリア・バロック

舞台 イタリア 16世紀後半のイタリア、おおよそ芸術活動の低迷期に入っていました。しかし、カラヴァッジョの活躍によって、ローマで新たな盛り上がりを見せます。その後、カラヴァッジョ様式は国際的な広がりを見せました。(本記事では、イタリアに比較的近しい展開を見せたフランドル・スペインも一緒に取り上げます) 背景 宗教改革に対抗するカトリック教会 カトリック協会の免罪符を直接のきっかけに、「宗教改革」が勃発。離れていった信者の心を取り戻すため、カトリック教会は「反宗教改革」に乗り出しました。 分かり易さを武器に ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋絵画−ドイツ表現主義

著作権に対する配慮:当記事に掲載している模写作品の中には、著作権保護期間中のものが含まれています。そのため、「引用元(元絵)の明記」・「引用の必要性」・「画像は自前で用意すること」を徹底した上で、当記事の作成に望んでいます。 舞台 ドイツ これまでフランスに押され気味であまり活躍の場がなかったドイツでしたが、遂に自国を始点とする芸術運動の波風が立ち始めます。というのも、「近代化」を急激に進めて行ったドイツでは、それだけ社会に対する不満も生まれやすく、「苦しみを表現する画家」たちを産むには最適な土壌だったか ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋絵画−北方ルネサンス

舞台 アルプス以北 イタリアでルネサンスが盛り上がりを見せていたその頃、アルプス以北の国々でも独自の流れが形成されていました。イタリア・ルネサンスと区別して、北方ルネサンスと呼ばれます。 背景 市民階級の台頭 15世紀のフランドル地方では、「毛織物工業」と「国際貿易の振興」に伴って「市民階級」が台頭して来ました。 ありのままを描く それに呼応するように、「風景画」や「風俗画」なども受け入れられるようになります。 イタリア・ルネサンスでは「古典美」を理想の範としたのに対し、北方ルネサンスは自然や人間の姿を「 ...

ReadMore

2026年8月3日

西洋絵画−立体派〈キュビズム〉

著作権に対する配慮:当記事に掲載している模写作品の中には、著作権保護期間中のものが含まれています。そのため、「引用元(元絵)の明記」・「引用の必要性」・「画像は自前で用意すること」を徹底した上で、当記事の作成に望んでいます。 舞台 フランス 産業革命以来、急速な進歩によりもたらされた「世界の拡大化」は、多種多様な芸術運動の下、「専門化」・「分化」を押し進めました。そんな中で、新しい視覚体験が模索されます。そして、「形態」と「構成」の面で大きな変革が起きたのはフランスでした。 背景 感覚派から知性派へ 野獣 ...

ReadMore

-西洋建築史