2026年5月5日
西洋建築-フランス・バロック
時代背景 ブルジョワ階級の台頭 フランスはアンリ4世の治世の下、ようやく政治的にも経済的にも安定した時代を迎えました。そしてこの安定期の中で、新興ブルジョワ階級が台頭してきます。彼らは商業・手工業・金融などで成功を収めた人々であり、血統による身分制度ではなく、自らの実績や成功によって社会的地位を確立しようとしました。 また、アンリ4世は彼らの支持を受けて王位に就いたこともあって、ブルジョワ階級の代表者を重用したり、商工業者や金融業者の権利を保障する政策を進めました。彼らに対して特権や称号を与え、社会的地位 ...
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2026年5月5日
日本建築-外国人居留地
時代背景 日米和親条約 1853年、日本とアメリカとの間で「日米和親条約」が結ばれると、日本近海への西洋船の来訪が増加しました。しかしこの条約にはアメリカ有利の条項*が盛り込まれていたため、日本側の不満は高まって行きます。 アメリカの船が日本の港に寄港する際、日本の法律や手続きを拒否することができました。また、アメリカ船の乗組員が日本人に対して犯罪行為を行った場合でも、アメリカの法律が適用されるという条項が盛り込まれていました。 これに対して、幕府は自国の主権を守るために「異国船打払令」を出しました。この ...
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2026年5月5日
西洋建築-ドイツ工作連盟
背景 アーツ・アンド・クラフツの影響 1907年、イギリスで始まった「アーツ・アンド・クラフツ運動*」の影響が、ドイツでは、「ドイツ工作連盟」の結成として表れます。彼らは、産業生産において芸術的な要素を取り入れることが重要であると信じ、芸術と工業の融合を目指しました。 アーツ・アンド・クラフツ運動:工芸品の制作において、芸術と工業を融合させることを目指した運動 アーツ・アンド・クラフツ運動では、手工業や小規模な工場に焦点を当てていた*ため、大量生産には対応できないという欠点を抱えていました。これに対し、ド ...
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2026年5月5日
西洋建築-ゴシック・リヴァイバル
背景 啓蒙主義の台頭 17世紀から18世紀にかけてのヨーロッパでは、啓蒙主義が席感していました。啓蒙主義は、合理性や科学性を重視し、人間は理性的に考えるべきだと主張します。そのため、古典主義的な芸術や文化と相性が良く、古代ギリシャ・ローマの美学が模範となります。 しかし啓蒙主義が進展するにつれて、過度に理性を重視する考えに疑問を持つ人々が現れました。たとえば芸術においては、人間の感情や内面世界を無視して外面的な表現に囚われている節があり、また決まりきった規則や格式に基づくものが多く、個性や独創性が抑制する ...
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2026年5月5日
日本建築-禅宗様
時代背景 禅宗の伝来 12世紀末、栄西によって日本に禅宗がにもたらされました。禅宗では、これまでの仏教とは教義や儀式も異なるため、僧の生活や建築も変化していきます。 禅宗:仏教の教えを直接実践することで、真実を見出すことを目指します。基本的な修行としては、座禅が挙げられます。 14世紀頃までには、確固たる地位を築き上げることに成功しました。その背景には、得宗政権*や室町幕府が、既存の権門体制に代わる宗教勢力として、禅宗寺院に焦点が当てられたということがあります。得宗政権や室町幕府の支援を得て、禅宗は広く普 ...
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前の様式
背景
近代芸術の到達点
アーツ・アンド・クラフツ運動*から始まった近代芸術運動は、当初は手工業に重点を置きながらも、デ・ステイル*やドイツ工作連盟*などを経て、機能主義にたどりつきました。
アーツ・アンド・クラフツ運動:機械生産による大量生産と標準化が進む一方で、一つ一つの製品としての質は悪化してしまいます。これに対し、手仕事や伝統工芸品を再評価することによって、製品の質を向上させることを目的としました。
デ・ステイル:芸術によって人々の生活環境を改善しようとした点はアーツ・アンド・クラフツ運動と同様ですが、デ・ステイルの場合、美的な要素だけでなく、機能性や実用性を追求することで、生産性や効率性を高めることを目的としました。
ドイツ工作連盟:これまでの芸術運動は機械産業に否定的でしたが、ドイツ工作連盟ではむしろ、産業デザインの中に芸術的な要素を取り入れて、製品の質向上を図りました。
そして1919年には、ドイツ・ヴァイマルで国立バウハウス美術学校*が設立され、合理性と機能性を重視し、無駄を省いたシンプルかつ洗練されたデザインが教育プログラムとして採用されました。かくして、機能性と美的価値の両立というモダニズム建築の思想が確立されていくのです。
バウハウス:ヴァルター・グロピウスが、「芸術と工芸は一体である」という理念を掲げて設立した学校。芸術家・デザイナー・工業家・技術者・建築家などが共同で学ぶことで、新しい時代に必要なデザインを生み出すことを目指しました。
モダニズム建築による合理的かつ機能的な設計原理は、やがて国境を超えて共通の価値観となります。また、コンクリートや鋼鉄などの近代的な材料の使用も、現代社会においては必要な要素の一つであり、これらを備えたモダニズム建築は国際的な建築様式として認知されていくのです。
そしてそれはグロピウスの理念「合理的な建築は国際的な普遍性を持つ」から由来して、インターナショナル・スタイル〈国際様式〉と命名されました。
特徴
機能主義の理念
近代工業技術の発達と普及、「事物が形そのものに先行する」という「機能主義」の理念は、建築に全世界に共通する普遍性をもたらすと期待されました。
画一性
「単純な箱型」・「大きなガラス窓」・「無装飾の壁面」を主な特徴とします。ただ、このスタイルは近代建築の普及に一役買った一方で、「画一的なデザイン」を世界各地に広めてしまったという一面もありました。
造形・表現
インターナショナル・スタイルのデザインは、「近代的な材料」及び「構造形式」から導かれる、「構法的合理性」に裏付けられていました。そのため、「鉄」・「コンクリート」・「ガラス」といった、近代の「工業製品」の使用と、「柱梁構造」の採用が前提になります。反対に、縦長の窓しか開けられない「厚い耐力壁」や「傾斜屋根」は、「非合理的」なものとして忌避されました。また、抽象主義的な観点から「装飾」も否定されます。かくして、「単純な箱型」を基本とする、「平滑」かつ「白く塗られた無装飾の壁」・「連続する窓」が定式化されたのです。
垂直・水平の構成や、単純な陸屋根
バウハウス校舎|W・グロピウス
彼らの規範となったのは、グロピウスです。「装飾を排除」し、かつ「抽象的な表現」を行いました。「ガラス」や「鉄」などの近代的な材料が、大胆に用いられています。
平板を駆使した構成
バルセロナ・パヴィリオン|ミース・ファン・デル・ローエ
この建物では、「平板」による要素的な「構成」と、「流動的な空間」が「統合」されています。
土地に限定されない様式
サヴォア邸|ル・コルビュジェ
「柱梁構造」による「単純な箱」・「ピロティ」・「水平連続窓」・「屋上テラス」など、コルビジュエの思想が最大限具現されたこの傑作は、インターナショナル・スタイル住宅の「お手本」となりました。
参考文献
西洋建築入門|著.森田慶一|東京大学出版会
建築の歴史|編.西田雅嗣・矢ケ崎善太郎|学芸出版会
西洋建築様式史|著.熊倉洋介・末永航・etc|美術出版社
美術史〈西洋〉|編・中山公男 中森義宗|近藤出版社
西洋建築史年表
日本建築史年表
2026年5月5日
西洋絵画−クールベ=マネ
舞台 フランス 第二帝政期、パリの都市改革を始め、社会構造の大きな転換があったフランス。都会人の新しい生活様式などが誕生しました。 背景 産業革命・資本主義の時代 19世紀後半、いよいよ「産業革命」の成果が浸透し始め、かつ「資本主義」の波風が立ち始めました。 近代への突入 「科学技術の飛躍的な進歩」・「都市部への人口集中」・「階級対立の激化」・「西欧の世界進出に伴う異文化交流」などが、人々の日常生活に大きな影響を与えます。 近代絵画の始まり 絵画においては、クールベやマネといった近代絵画の創始者によって、 ...
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2026年5月5日
西洋絵画−印象派
舞台 フランス フランス美術は西洋絵画史の主要舞台の座を確立しました。イギリス風景画の伝統もスペイン画家ゴヤの系譜もフランスに吸収され、オランダ画家ゴッホもこの地での修行を得て覚醒しました。 背景 印象派展の開催 1874年、モネ・ルノワール・セザンヌ・ドガ・ピサロらによって、展覧会が開かれました。 彼らの作品に共通して見られる「スケッチ的な作風」から、この展覧会に集まった彼らは総称して、「印象派」と命名されることになります。 多様性に満ちた印象派グループ しかし実際のところ、彼らには明確な意味での共有さ ...
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2026年5月5日
西洋絵画−盛期ルネサンス
舞台 ローマ 1492年、芸術文化を支えたロレンツォ・デ・メディチの没後、「フィレンツェ」は、ドメニコ会修道僧サヴォナローラの支配下に置かれ、やや停滞期を迎えます。その一方で、ユリウス二世に代表される辣腕の教皇の下で、「ローマ」は活気を取り戻しました。かくして、ルネサンスの舞台は「フィレンツェからローマへ」移ります。 背景 巨匠の時代 15世紀末から16世紀初頭にかけてのおよそ30年間、一般には盛期ルネサンスと呼ばれます。この時代は、「巨匠の時代」でした。 古代や自然の超克 彼らは自らの才能を自覚し、「古 ...
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2026年5月5日
2026年5月5日
西洋絵画−立体派〈キュビズム〉
著作権に対する配慮:当記事に掲載している模写作品の中には、著作権保護期間中のものが含まれています。そのため、「引用元(元絵)の明記」・「引用の必要性」・「画像は自前で用意すること」を徹底した上で、当記事の作成に望んでいます。 舞台 フランス 産業革命以来、急速な進歩によりもたらされた「世界の拡大化」は、多種多様な芸術運動の下、「専門化」・「分化」を押し進めました。そんな中で、新しい視覚体験が模索されます。そして、「形態」と「構成」の面で大きな変革が起きたのはフランスでした。 背景 感覚派から知性派へ 野獣 ...
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