西洋建築-初期キリスト

2026年7月3日

西洋建築-イタリア・バロック

背景 行き過ぎた人間中心主義 ルネサンス文化を特色付けたものは人間性の再発見でした。そして、この人間性の範は古代に求められます。それゆえ人間の有限性を前提する筈でした。しかし、ルネサンス人は人間の有限性を忘れたかのように振る舞います。それはキリスト教においてさえ例外ではありませんでした。そしてこのような情勢に対する不満こそ、やがて来る宗教改革へと繋がって行くのです。 宗教改革の勃発 宗教改革の先駆けとなったのは、マルティン・ルターです。彼は「95ヶ条の論題」を掲げ、贖罪状の販売などの不正や教皇の権威主義を ...

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2026年7月3日

西洋建築-ドイツ工作連盟

背景 アーツ・アンド・クラフツの影響 1907年、イギリスで始まった「アーツ・アンド・クラフツ運動*」の影響が、ドイツでは、「ドイツ工作連盟」の結成として表れます。彼らは、産業生産において芸術的な要素を取り入れることが重要であると信じ、芸術と工業の融合を目指しました。 アーツ・アンド・クラフツ運動:工芸品の制作において、芸術と工業を融合させることを目指した運動 アーツ・アンド・クラフツ運動では、手工業や小規模な工場に焦点を当てていた*ため、大量生産には対応できないという欠点を抱えていました。これに対し、ド ...

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2026年7月3日

西洋建築-ゴシック

背景 中央集権の基盤が整い始める 当時のヨーロッパは、多くの小国家や地方政府が存在し、権力の分散化が進んでいました。そんな中、国王たちは中央集権化政策を進め、自らの権力を強化し、統治の効率化を図ります。王権の強化、法律の統一、行政機構の整備、課税制度の整備などが行われました。かくして、地方領主の手中にあった統治が国王の下に回収されます。 中央集権化政策:政治的な権限や権力が中央政府に集中すること。 特に勢いがあったのは、ルイ7世です。各地の貴族や教会が持っていた法的な特権を制限することで、自身の王権強化に ...

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2026年7月3日

西洋建築-古代ローマ

時代背景 小さな村落から始まったローマ市 紀元前753年に誕生したローマ市は、最初こそ小さな村落に過ぎませんでした。 ヨーロッパ全域へ領土を拡大 しかし、紀元前5世紀末までにはエトルリア*などの周辺都市国家を、紀元前3世紀中頃までには南イタリアのギリシャ植民都市を支配下に置き、紀元前1世紀末には地中海沿岸全域をほぼを手中に治めます。 エトルリア:古代イタリア半島に存在した文明です。紀元前8世紀から紀元前3世紀にかけて栄えました。 異国文化を吸収 領土の拡大は、エトルリア文化や植民都市経由での古代ギリシャ文 ...

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2026年7月3日

日本建築史年表

縄文・弥生|日本の先史時代を通じて、人々は竪穴住居で生活し、何棟か集まって集落を形成していました 竪穴住居 高床式倉庫 飛鳥・奈良(寺院)|7世紀後半に入ると、遣唐使が頻繁に派遣され、唐の建築様式が導入されました 法隆寺 薬師寺 飛鳥・奈良(神社)|仏教建築の対抗馬として、神社建築も台頭して来ました 唯一神明造 大社造 住吉造 神仏習合|神社と寺院が結ばれることによって、新たな形式が生み出されました 日吉大社 密教|山岳信仰と結びつき、山林に寺院が建てられました 三仏寺投入堂 空海 最澄 浄土教|極楽浄土 ...

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前の様式

背景

キリスト教の公認

キリスト教徒は当初、ローマ帝国によって迫害を受けていました。しかし313年に発布されたミラノ勅令*によって、これまでローマ帝国から弾圧を受けていたキリスト教が公認されます。

ミラノ勅令:4世紀初頭のローマ皇帝コンスタンティヌス帝によって発布された勅令で、キリスト教を公認するものでした。この勅令によって、キリスト教徒は迫害から解放され、徐々にローマ帝国内での信仰の自由が広がっていくのでした。

これによって、それまで地下に潜っていたキリスト教は、ローマ帝国の国教として華々しい役割を担うことになります。キリスト教が一つの地位を獲得したのです。

ミサ典礼を行うための聖堂

そんなキリスト教信者たちの理想は、イエスと一体化することです。

そのため、イエスの生涯を追体験するためのミサ典礼*を行う建造物が必要とされました。

ミサ典礼:キリスト教徒が神との交わりや共同体としての結束を深めるために行う儀式。聖書朗読・祈り・聖歌・説教・聖体拝領などが行われます。

その役割に相応しい建造物として、聖堂の建設が要請されたのです。

特徴

古代の担い手であったギリシャ人やアラブ人に代わり、中世の主役となったのはゲルマン民族*です。

ゲルマン民族:古代から中世にかけて、ヨーロッパ北部や中央部を中心に生活した諸民族のこと。多数の部族や民族が存在しており、それぞれが異なる文化や言語を持っていました。

対立する古代と中世の価値観

しかし、古代人が理性と民主主義を重んじたのに対し、ゲルマン人はやや封建的な性格であり、両者はまさに異質の存在でした。

キリスト教による統一

この両者を結び付けたのが、キリスト教の精神です。キリスト教によって、学問・宗教・芸術は統一されました。

造形・表現

バシリカ式と集中堂式

聖堂の目的は、ミサ典礼を行う場を作ること。その際にお手本となったのは、古代ローマ時代に、裁判や商取引などの集会に用いられていたバシリカ式と、死者のための墓廟として用いられた集中堂式です。

キリスト教建築の歴史は、この2つの形式において展開されるといっても過言ではありません。

バシリカ式の特徴

長方形の中央に通路があり、その両側に側廊が配置されました。通路は柱によって区切られました。

大人数の収容に適した空間構成

サンタ・サビーナ教会堂

教会の目的の一つであるミサ典礼を行うためには、大人数を収容出来る広さが必要でした。それにはバシリカ式が適任でした。

長さを意識した空間構成

サンタ・マリアマッジョーレ教会堂

バシリカ式では、入り口から聖なる空間(奥)への直線の軸が強調されています。これによって、信者がこれから神聖な場所へと向かうことが印象付けられたのです。

集中堂式の特徴

中央に大きな円形や多角形の空間を持ち、その周りに放射状に並ぶ柱やアーチ、ドームなどが配されました。

神聖な雰囲気を演出する空間構成

教会は信者の心を掴む必要がありました。集中堂式は、ドームの頂点へと向かう求心的な上昇感によって、その要望に応えたのです。

高さを意識した空間構成

空高くへの上昇感は、まるで人々を天国へと誘うかのようです。実際、集中堂的な設計が施された建造物というのは、西東を問わず死を象徴していました。

円や正多角形の平面

中心が持つ求心力は極めて重要な要素であり、集中堂式は特に宗教が政治的な権力を誇ったビザンティン文化において大きな発展を見せました。

参考文献

西洋建築入門|著.森田慶一|東京大学出版会

建築の歴史|編.西田雅嗣・矢ケ崎善太郎|学芸出版会

西洋建築様式史|著.熊倉洋介・末永航・etc|美術出版社

美術史〈西洋〉|編・中山公男 中森義宗|近藤出版社

次の様式

西洋建築史年表

日本建築史年表

2026年7月3日

西洋絵画−ドイツ表現主義

著作権に対する配慮:当記事に掲載している模写作品の中には、著作権保護期間中のものが含まれています。そのため、「引用元(元絵)の明記」・「引用の必要性」・「画像は自前で用意すること」を徹底した上で、当記事の作成に望んでいます。 舞台 ドイツ これまでフランスに押され気味であまり活躍の場がなかったドイツでしたが、遂に自国を始点とする芸術運動の波風が立ち始めます。というのも、「近代化」を急激に進めて行ったドイツでは、それだけ社会に対する不満も生まれやすく、「苦しみを表現する画家」たちを産むには最適な土壌だったか ...

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2026年7月3日

西洋絵画−立体派〈キュビズム〉

著作権に対する配慮:当記事に掲載している模写作品の中には、著作権保護期間中のものが含まれています。そのため、「引用元(元絵)の明記」・「引用の必要性」・「画像は自前で用意すること」を徹底した上で、当記事の作成に望んでいます。 舞台 フランス 産業革命以来、急速な進歩によりもたらされた「世界の拡大化」は、多種多様な芸術運動の下、「専門化」・「分化」を押し進めました。そんな中で、新しい視覚体験が模索されます。そして、「形態」と「構成」の面で大きな変革が起きたのはフランスでした。 背景 感覚派から知性派へ 野獣 ...

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2026年7月3日

西洋絵画−ロマン主義

舞台 フランス 革命期から王政復古期にかけてのフランス。新古典主義が絵画の主導権を握っていた一方で、その「静的で厳粛な様式」は、人の心を真に動かす力に欠けていました。そんな中、絵画に再び「動き」を取り戻そうという流れが形成されます。 背景 ヨーロッパ各国の独立意識 「フランス革命」・「ナポレオンの侵略」という二つの事件をきっかけに、各国は「自我」に目覚めます。 古代ローマという西欧各国における「共通の祖先」から、「自国の歴史」・「風土」へと関心が移ったのです。 プロパガンダとしての絵画 ナポレオンの第一帝 ...

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2026年7月3日

西洋絵画史年表

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2026年7月3日

西洋絵画−マニエリスム

舞台 国際的な展開 イタリアに端を発したマニエリスムは、16世紀後半には国際的な広がりを見せます。 背景 反宗教改革に乗り出す カトリック教会が「反宗教改革」に乗り出す時代、「神秘的な表現」が求められるようになります。 絵画による奇跡体験 論理を持って「奇跡」を説明することは出来なくても、絵画の世界の中でならそれは可能になるからです。 劇的な表現の追求 それはやがて古典主義の特徴である、「穏やかさ」や「荘厳さ」、「静けさ」や「バランスの重視」に対して、より「魂の根源」に迫る表現に至りました。 ミケランジェ ...

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-西洋建築史