西洋建築-アーツ・アンド・クラフツ

2026年5月18日

日本建築-密教

時代背景 仏教と政治 この時代、仏教は政治と深い関係にありました*。また、寺院は政治的・官僚的な組織を形成していました*。そのため、寺院が勢力を強めて行くに従い、政治を左右する存在になって行きます。時には天皇位の簒奪さえも企てられました。かくして、政治に対する仏教の影響は看破できないものとなっていくのです。 仏教と政治:仏教伝来の当初、僧侶は天皇家に仕え、国家を守護する役割を担っていました。そのため、天皇家や貴族から保護を受けるようになります。彼ら政治権力者たちの思惑は、仏教を利用して自らの権威や権力を確 ...

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2026年5月18日

西洋建築-イギリス・ルネサンス

背景 薔薇戦争 1455年、ランカスター家とヨーク家の間の王位継承を巡る争いが原因で、薔薇戦争*が始まりました。1461年、ヨーク家のエドワード4世がランカスター家を破り、王位に就くことで、この争いは一応の決着が着きます。しかしその後、ランカスター家のヘンリー6世が復位し、1470年代には再び戦争が勃発しました。最終的には、ヨーク家のリチャード3世が1485年にランカスター家のヘンリー7世に敗北し、決着となりました。そして、ヘンリー7世が王位に就いたことで、テューダー王朝が始まります。 薔薇戦争という名称 ...

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2026年5月18日

日本建築-黄檗宗

時代背景 黄檗宗を輸入 徳川幕府による鎖国の時代、外国との接触は制限されていました。しかし、大陸からの新しい影響がまったくなくなったわけではありません。1654年、明から渡来した隠元によって、禅宗の一派「黄檗宗」が持ち込まれます。そして四代目将軍・徳川家綱の加護を受け、1661年に宇治の万福寺を開きました。 黄檗宗は、禅宗の中でも実践的な哲学を重視しました。宗教的な理論や論理的思考よりも、自己の実践によって真理を理解することを目指します。 黄檗宗は、中国の禅宗である黄檗派と日本の臨済宗や曹洞宗が合流して誕 ...

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2026年5月18日

日本建築-神仏習合

時代背景 6世紀前半、朝鮮半島を通じて中国からの文化が日本に伝来し、やがて日本独自の文化が形成される中で、神道と呼ばれる民間信仰が発展しました。そして神祇体制が敷かれることによって、神道は国家宗教となります。 一方で、7世紀には中国から仏教が伝来します。異なる教義や儀式を持つ仏教は、当初は神道との対立を避けられないと思われました。しかし8世紀後半頃になると、神道と仏教の間には相互の影響が生じ、信仰の融合が進んでいきました。神社においても仏教的な儀式や仏像が導入され、仏教寺院においても、神道的な信仰や神社に ...

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2026年5月18日

西洋建築-イタリア・バロック

背景 行き過ぎた人間中心主義 ルネサンス文化を特色付けたものは人間性の再発見でした。そして、この人間性の範は古代に求められます。それゆえ人間の有限性を前提する筈でした。しかし、ルネサンス人は人間の有限性を忘れたかのように振る舞います。それはキリスト教においてさえ例外ではありませんでした。そしてこのような情勢に対する不満こそ、やがて来る宗教改革へと繋がって行くのです。 宗教改革の勃発 宗教改革の先駆けとなったのは、マルティン・ルターです。彼は「95ヶ条の論題」を掲げ、贖罪状の販売などの不正や教皇の権威主義を ...

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前の様式

背景

分業体制の始まり

19世紀後半のイギリスでは、産業革命によって工業化が進み、工業製品の需要も高まっていました。それに伴い、機械による大量生産や標準化が進む一方で、工芸品や手仕事の価値は低下していきます。

モリスが立ち上がる

機械的かつ分業的な生産方式を強いられる現状に、一人の男が声を挙げました。我らがW・モリスです。彼は機械による大量生産や標準化に反対し、手仕事や伝統工芸品の価値の再評価を図ったのです。

彼は芸術を労働における人間の悦びの表現であると主張しました。そして物作りの労働が悦びと感じられる分野として手工芸に注目し、中世の職人的な制作態度にその理想を見ます。

彼は、機械生産による安っぽくて味気ない模造装飾に囲まれた生活しか知らないが故に現状の生活に満足している一般市民に対し、良き物・良き趣味を供給しようと世に働きかけました。

特徴

ゴシックをお手本にする

1894年、ジョン・ラスキン著『建築の七燈』が出版。ゴシックこそ建築芸術に要求される資質を備えたものであり、故にゴシックの手法に倣うべきであると彼は主張しました。そして彼の影響は瞬く間にヨーロッパ全土へと広がり、次々と追従者を生み出して行きます。

民衆芸術

アーツ・アンド・クラフツ運動の彼らも、この影響受けた人々です。彼らはゴシックをモデルに据えながら、独自の様式化を目指しました。しかし彼らの場合、ゴシックの様式的復興がその目標ではありませんでした。むしろ彼らは、古典的教養を持たない一般市民たちでも楽しめる民衆的な芸術を目指したのです。

同じようにゴシックをお手本にした様式として、ゴシックリヴァイバルも挙げられますが、ゴシックリヴァイバルは、中世のゴシック様式の建築物やデザインを再現することを目的としていました。

造形・表現

ラスキンの思想に共鳴したモリスとその協力者たちは、室内装飾や家具、工芸品から建築まで全て手掛けることを理想としました。

田舎の素朴な雰囲気を思わせる、簡素な様式

赤い家|P・ウェブ|1859-60

中世の職人の世界に理想を求め、古典主義的な価値観に変わる新しいデザインの方向性を示しました。様式に煩わされず、簡潔でゆったりした趣は、格式ばった重圧からの解放を思わせると同時に、近代建築を予告しています。

参考文献

西洋建築入門|著.森田慶一|東京大学出版会

建築の歴史|編.西田雅嗣・矢ケ崎善太郎|学芸出版会

西洋建築様式史|著.熊倉洋介・末永航・etc|美術出版社

美術史〈西洋〉|編・中山公男 中森義宗|近藤出版社

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西洋建築史年表

日本建築史年表

2026年5月18日

西洋絵画−フランス・ロココ

舞台 フランス 絵画史の中でも、特にロココは時代区分の難しい様式です。そもそもロココとバロックの区分を認めない説もあります。そのため当ブログでは、ロココの特徴が最も顕著に現れている、フランスで展開されたロココのみを取り扱います。 背景 絶対王政に陰りが見え始める 「太陽王ルイ14世」は、神から与えられた王権の行使者としての役割を演じることの出来た「最後の王」でした。 それというのも、1715年に彼が他界すると、その絶対王政にも陰りが見え始め、「貴族等の側近勢力が台頭」して来たからです。 太陽王からの開放 ...

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2026年5月18日

西洋絵画−フランス・新古典主義絵画

舞台 フランス 革命期からナポレオン時代にかけてのフランス。ナポレオンは絵画を、自らの理念の「プロパガンダ」として活用しました。そのため、絵画は記録的な意味合いを強めます。 背景 軽快なロココに対する反動 18世紀後半、「快楽主義的」で「感覚的」なロココ様式に対する反動として、美は表面的なものでなく「崇高」なものであると考える傾向が強まります。 崇高さを追求 そして、「装飾趣味」や「官能的な裸婦像」に代わって、「形而上的な内容」や「簡素で壮大な形態感覚」を備える古典美術が範とされました。 特徴と画家 相次 ...

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2026年5月18日

西洋絵画−イタリア・バロック

舞台 イタリア 16世紀後半のイタリア、おおよそ芸術活動の低迷期に入っていました。しかし、カラヴァッジョの活躍によって、ローマで新たな盛り上がりを見せます。その後、カラヴァッジョ様式は国際的な広がりを見せました。(本記事では、イタリアに比較的近しい展開を見せたフランドル・スペインも一緒に取り上げます) 背景 宗教改革に対抗するカトリック教会 カトリック協会の免罪符を直接のきっかけに、「宗教改革」が勃発。離れていった信者の心を取り戻すため、カトリック教会は「反宗教改革」に乗り出しました。 分かり易さを武器に ...

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2026年5月18日

西洋絵画−新印象主義

舞台 フランス 印象派に続き、フランスが芸術の中心地として君臨しています。 背景 印象派の乗り越え 時代の寵児であった印象派も、1886年には最後の展覧会を迎え、いよいよ批判と反省の対象として乗り越えられる存在になります。 物の形を犠牲にした印象派 「分析的な手法」を得意とした印象派は、物の「形態感」や「存在感」を失ってしまうという欠点を抱えていました。 新たな活路 印象派の色彩理論に共感しつつもこの弊害を重く見た後代の画家たちは、ここに新たな活路を見出します。 特徴と画家 求めすぎた理想 印象派は「光の ...

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2026年5月18日

西洋絵画−フランス・バロック

舞台 フランス 太陽王ルイ14世が主権権を握る「絶対王政期」のフランスもまた、芸術の舞台となりました。自国の土壌で独自の様式を形成して行きます。 背景 フランスへ輸入 イタリア起源のバロックは、国境を超えてフランスにも広がりました。 伝統を守るフランス しかしフランスでのバロックは、主に前時代様式の否定として展開されて来た各地のバロックと異なり、「古典主義」的な傾向を保ちます。 それというのも、古典尊重のルイ王朝は「古代ローマを美術の範」としたからです。 王立アカデミーの設立 また、王立アカデミーの存在に ...

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-西洋建築史